2022年9月13日、フランスの映画監督ジャン=リュック・ゴダールが自殺幇助(安楽死)により逝去.91歳.自殺幇助は居住しているスイスで認められている.
映画に一家言ある人ならば、口角泡を飛ばして語り出すのだろうが、残念ながら私は語るべき何ものもない.そもそもゴダールの作品には興味がない.興味があるのは「旧友来たる」という松本隆の詞(作曲は加藤和彦)だ.
この作品は、久しぶりに会いに来てくれた友人を歓迎する内容.長く写すとまずいので要約すると、一番は、訪ねてくれた友人に家内を紹介する、籍は入れていないけどと言って。三番では、会社勤めをしている友人に対し自分はその日暮らしの生活だと告げ、今夜は飲み明かそうと誘う.問題は二番.
あの頃は君と一緒にゴダールの映画を見たね
青臭い議論の果てに 酔いどれて歌を歌った
ゴダールのことは知らないけれど、ゴダールの名前をうまく使うなあと思った.気恥ずかしいけれども熱い思いのあふれた、若い友情をうまく描写した傑作だと思うのだ.