Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

7回まで完全の村上の降板

12日、阪神タイガースの村上頌樹(しょうき)投手は、ジャイアンツを相手に7回まで完全に抑えたが、1-0とリードした8回表に代打を出され降板.その裏に石井大智が岡本和真にソロ本塁打を浴び、村上の勝ち投手の権利は消滅した.なおチームは延長10回表に勝ち越し、2-1で勝利した.

岡田監督の采配をめぐって賛否両論が渦巻いている.代打を出したものの追加点が取れず、二番手投手が打たれて同点とされたのは痛いところだが、村上頌樹はプロ入り三年目の24歳.これが今季初先発で、7イニングはプロ入り最多.いくら空前の記録がかかっているとはいえ、無理をすべきところではないと判断したのだろう.

昨年の4月11日に、佐々木朗希の完全試合について、次のように書いた.

21世紀初の完全試合であり、もちろん令和初.もしかしたら、これが最後かも知れない.無理をして故障するリスクを負うより、年間を通じて、あるいは一生を通じて活躍する方が、本人にとっても、ファンにとっても、チームにとってもいいのは自明.次に7回8回までノーヒットで押さえても、試合の終盤はセットアッパーやクローザーに任せるのが自然になっているのではないか.

これは10年後、15年後のことを想定したのだが、その一週間後、再び佐々木が8回まで完全に抑えた上で交代となり、この予想がこんなにも早く当たったことに驚いた.同時に、マリーンズは佐々木の育成計画をきちんと描き、井口資仁吉井理人コーチもそれを踏まえた上での判断なのだろう、他のチームではこうはいかないだろうとも思った.

そして一年.新人の育成にはとかく批判のあるタイガースだが、岡田監督はあまり迷わず交代を決めたという.現場で野球を見ている人にとっては、もはや「完投」というのは犯すべきリスクではなくなってきているのだろう.