昨日の首都圏の大雪のニュースに対して、雪国の人からの「この程度の雪でなにやってんの？」といった「雪国マウンティング」がネットにあふれたそうだ．自分の視界には直接は入らなかったけど、それを批判するtweetは散見した．
自分は雪国とは言えないが、首都圏に比べれば降雪量はぐっと多い地域の出身なので、気持ちはわからないでもない．なんでこの程度の雪で大騒ぎしているのだろう？ とはずっと思っていた．
就職して東京へ出てきてわかった．これは確かに騒ぎになる．一般に、インフラが雪対策されていない点が違うといわれる．鉄道にしても、道路にしても、建築物にしても、年に一二度あるかどうかの降雪のために、高い費用をかけて雪対策はできない．個人でも同様で、靴をはじめ、雪用のものを揃えておくことは難しい．
それはもちろんある．が、自分が一番違うと感じたのは雪の質だ．
自分の住んでいた地域では、雪が降っても傘をささない．傘は風を受けるため、よろけたり、ふらふらと車道へ出て行ったりする要因になりやすく、危ない．それに傘で片手がふさがれてしまうのもよくない．だからフードをつけて傘をささず、片手を完全に空けておく．これが雪の日のスタイルである．
東京で雪が降った日、この格好で歩いていたら、ものの10分で全身ずぶ濡れになった．東京の雪はびしゃびしゃしている．これは傘が必須．自分の住んでいた地域の雪はサラサラだった．だから服についてもはたいて落とせばそれで終わり．濡れることはない．そういう雪だからできる服装だった．
雪がサラサラだから、歩く時も上から踏みしめるように歩けば滑らない．東京の雪はびしょびしょだから、滑りやすい．水たまりがあちこちにできるので、滑って転ぶと全身がびっしょり濡れ、泥だらけになってしまう．
そんなわけで、ある地域では20cm積もってもなんのニュースにもならないが、首都圏では5cm降れば大騒ぎになる．
まあ、雪国だろうがどこだろうが、こういう日は外出しなくて済むなら外出はしない方がいい．なぜみんなあんなに会社に行きたがるのだろう．こんな日こそ自宅勤務でいいじゃないか．
