Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

新しいTカードが届いた

新しいTカードが届いた.待ち望んでいたものが、ようやく届いた.

Tカードは比較的よく使うため、財布に入れっぱなしにして持ち歩いている.そのため、傷がつき、ヒビが入り、ついには割れて穴が開いてしまった.

以前、よく利用していたガソリンスタンドはTカードが利用できる.自動支払機にカードを入れると、読み取れないといって吐き出されることがしばしばあった.2~3回繰り返すとなんとかうまくいくのだが、それでも読み取れず、スタッフを呼ぶこともあった.そうすると、たいていそのスタッフはカードを見て、この傷のせいなのではないですか? という顔をする.私の方も、実はその傷のせいだろうと思っているので、内心は申し訳なさで一杯になる.

しかし、ファミリーマートもよく利用するが、そこでエラーになったことは一度もない。毎回、どこの店でも、問題なく処理してくれる.問題なく処理してくれる機械がこんなにたくさんある以上、たまにエラーが出ると、それはカードではなく、機械の側の問題ではないのか.というわけで私は、スタッフに対して、カードのせいじゃないです、という顔をする.

意地を張らず、再発行してもらおうかとも思ったが、以前、別の会社のカードを紛失してしまい、再発行してもらったことがある.そうしたらカード番号が変わって、クレジットカードでの自動引き落としの支払いが止まってしまったことがあった.それは、そこの会社のやり方なのか、紛失したからそういう処理にしたのか、再発行の場合は常にそうなのかはわからない.ただ、カード会社に電話をすると待たされるし、再発行手数料はかかるし、自動更新されるその日までこのカードが使えるなら、それが一番いい.

新しいカードは、やはり気持ちがいい.もうエラーが出て迷惑をかけることがないと思うと、嬉しい.


kie-kerによるPixabayからの画像

時間の経つのが早くなる

歳を取ると時間の経つのが早くなる、という.私たちが「最近の出来事」と認識していることが、若い人にとって「ずいぶん前のことですよ」とか「まだ生まれていません」などと言われてしまう、というのは多くの人に共通する現象のようだ.

この現象は理屈で説明することができる.よく言われるのは、一定の時間、例えば「一年」という期間の、生まれてから現在までの「全期間」に占める割合が異なるというもの.20歳の人にとっての一年は人生の20分の一だが、60歳の人にとっての一年は、人生の60分の一に過ぎない.

20歳の人にとって一年以上前の出来事は「かなり以前」のことだろうが、60歳の人にとって10年くらい前でも「つい最近の出来事」のように感じることがある.上記の理屈ではこの現象は説明できない.

若い、というより、学校に通っている人にとっては一年の違いは大きい。新年度になると、学年が変わり、教科書が変わり、教師が変わり、先輩がいなくなり、クラス替えがあればクラスメートが変わり、数年単位で卒業や進学といった大きなイベントが挟まる.だから、それが何年生の時の出来事かは鮮明に記憶される。中学三年と高校一年では全く違うのだ.

就職すると、そこまで明確な区切りが亡くなる.短期のプロジェクトに関わったり、異動があったりするが、数年から十数年のスパンになることが多い.課長時代のことだった、と記憶していても、年度まで特定するのは難しい.

私は数年単位で業務がドラスティックに変わってきた.だから業務に関することは、かなり正確に時期を特定できる.8年前と10年前と12年前は違う.それを「最近」と思うか「はるか昔」と思うかは別にして.

ただし、業務に関連しないことは、この限りではない.特に音楽については、仕事を始めてからは新しいものに興味をなくしてしまった.興味をなくしたというより、新しい音楽に接する機会がない.だから興味を持ちようがない、というのが正直なところ.

寺尾聡の「Atmosphere」(1983年)や大瀧詠一の「Each Time」(1984年)、中森明菜の「ミ・アモーレ」(1985年)あたりがリアルタイムで聞いていた最後の時代.1970年代の音楽であれば、一年刻みでかなり深いところまで語れるが、1985年以降となると、My Little Loverの「evergreen」(1995年)、ポケットビスケッツの「Colorful」(1997年)、paris matchの「♭5」(2004年)くらいしか印象に残るものがない.だからひとくくりにするしかない(それにしても、My Little Loverポケビはある程度昔という認識はあったが、「♭5」などは「比較的最近」と思っていた.20年近く前とわかり、愕然としている).

深い興味のないことに関しては、10年20年単位でひとまとめにして語るしかないのだ.

小坂忠逝去

2022年4月29日、「牧師そしてシンガーソングライターの」小坂忠が肝不全で逝去.73歳.

1968年2月11日、「ザ・フローラル」を結成.小坂は17歳.メンバーは小坂のほか、菊池英二(ギター)、柳田ヒロ(キーボード)、杉山喜一(ベース)、義村康市(ドラムス)の5人.シングル2枚をリリース.

1969年4月1日、「ザ・フローラル」を発展的に解消し、「エイプリル・フール」を結成.バンド名は「4月1日に結成したから」らしいが、AprilではなくAprylと綴る.ややこしい.メンバーは小坂のほか、菊池英二(ギター)、柳田ヒロ(キーボード)、細野晴臣(ベース)、松本隆(ドラムス)の5人.9月にアルバム「APRYL FOOL」をリリース.なおこの菊池英二は、現在ドラマーとして名を知られた人物とは同姓同名の別人.こちらの菊池は、「エイプリル・フール」解散後はカメラマンになった由.

ここから先は知られた話で、「エイプリル・フール」解散後は、ミュージカルの出演を経て1971年にソロアルバム「ありがとう」を発表.1972年には林立夫松任谷正隆後藤次利、駒沢裕城と「小坂忠とフォージョー・ハーフ」を結成.1975年にはティン・パン・アレーをバックにアルバム「HORO」を制作.

私が知っているのはこのくらいまで.

ティンパン系のミュージシャンは昔から好きで、よく聞いていた.はっぴいえんどの前にエイプリル・フールがあると知り、アルバムがCDで入手可能なことを知った時に購入.ここで小坂忠との接点ができたことになる.が、一聴して、「世界的ミュージシャン細野晴臣は、若い頃にこういう音楽をやっていました」という記念盤として以上の価値を見出せなかった.端的にいえば、気に入った音楽は一曲もなかった.キーボードの人がうまいなと思ったくらい.

その後、小坂忠を聴く機会がないままここまで来た.だから、小坂忠の歌は実はほとんど知らない.ただ、ティンパン系のミュージシャンとして名前だけはよく知っていた.その小坂の訃報は、驚いたとか悲しいとかいうより、あの人たちは、そろそろそういう年代に差しかかったのだ、という事実に胸を塞がれた.

細野晴臣74歳、松本隆72歳、柳田ヒロ72歳、駒沢裕城72歳、林立夫70歳、松任谷正隆70歳、後藤次利70歳、坂本龍一70歳.私たちは、これからいろいろなことを覚悟しなければならない.

三番目の銀行

今住んでいるところへ引っ越してくる時に、駅前にみずほ銀行の支店があることと、三井住友銀行および三菱UFJ銀行のATMがあることは確認した.みずほはメインバンクだから窓口に用事があることもあろう、自宅のそばに支店があるのはありがたい.三井住友銀行三菱UFJ銀行も口座を持っているから、ATMがあると便利だ.

勤め先は虎ノ門で、近くには主要な銀行の支店が勢ぞろいしている.窓口に行く必要がある時はそこへ行く.銀行は平日の昼間しか開いていないから、自然そうなる.実をいうと引っ越しの時点でそこまで重視していたわけではない.が、その後自宅勤務になり出社しなくなると、自宅の周囲で用が足りることのありがたさを実感.いい場所に引っ越してきたもの.そして、ちゃんと事前に三つの銀行のアクセスを確認した自分の慧眼を自画自賛した.

ところが、ほどなくして、みずほ銀行がATMを残して撤退.最寄りの支店は電車に乗って行く場所になった.銀行に行くためだけに電車賃は払えない.これには落胆した.

しばらく前に、三井住友銀行のATMも撤去された.これもかなりがっかりした.近所にはリテールバンクや信用金庫ならたくさんある.郵便局もある.三井住友銀行は解約してこちらに変えようかと真剣に考えた.とはいえ定期預金を組んだばかり.また変えるのも面倒.それに今後、引っ越しの可能性は皆無ではなく、そうした時にはやはり都市銀行にメリットを感じる.

三井住友銀行のATMが撤去されて、そこに何が置かれるのか.最近気づいたら、セブン銀行のATMが設置されていた.これにはなるほどと頷いた.確かに、三井住友銀行よりセブン銀行のATMの方がありがたいと思う人は多いだろう.不思議なことに、近所にファミリーマートとローソンは何軒もあるが、セブンイレブンは遠いのだ.


OpenClipart-VectorsによるPixabayからの画像

田中カ子逝去

2022年4月19日、田中カ子(たなか・かね)が老衰のため逝去.119歳107日.

2018年7月22日の都千代の死去に伴い、115歳201日で存命人物で世界最高齢となった.2019年3月9日、116歳66日でギネス・ワールド・レコーズ社より「存命中の世界最高齢」に公式認定された.確実な記録の残る中では日本及びアジア史上最長寿者であり、歴代2位の長寿者だった.

週刊新潮2019年8月29日号の記事に若き日の写真が掲載されているが、絶世の美人である.目つきが大月ひなた(川栄李奈)に似ている.

田中カ子の逝去に伴い、巽(たつみ)フサが存命する日本最高齢となった.114歳359日.

過去記事