2023年4月5日、作家の畑正憲が心筋梗塞にて逝去.87歳.
20代の時にムツゴロウ王国のブームがあった.人柄も慕われており、人気があった.私自身は残念ながら、氏の著作は一冊も読んだことがない.
30代くらいの時だったと思うが、ネットの掲示板で、とある出版社の編集者だという人が、作家の原稿は必ず編集者が取りに行く、編集者とはそういうものです、ということを述べていた.作家から郵送してくることもあるでしょう、と言うと、そんな失礼なことはしません! 必ず取りに行きます! という答えが返ってきた.
名古屋在住のある作家が、いつもは郵送するが締め切りギリギリになってしまい、郵送も宅配便でも間に合わないから、新幹線の当日便を使って何とか間に合わせた、という話をエッセイで読んだことがあったので、「出版社の近辺にお住いの作家であれば、それも可能でしょうが、地方に住む作家もいるでしょう。畑正憲先生の原稿も、毎回北海道まで取りに行くんですか?」と訊いたら黙ってしまったことがあった.
その人は本当は出版社とは無関係だったのだろうと思っている.そういう人は抛っておけばいいものを、なぜあんなに好戦的なことを言ったのかは覚えていない.畑先生、引き合いに出して失礼いたしました.ゆっくりとお休みください.