利率が4~5%あると、まとまった額の預金があれば、利息だけでもちょっとしたものになる.が、80年代の後半にバブルがはじけると利率は急速に下落.その後もじわじわと下がり続け、2005年には0.05%になった.約20年で1/100.
銀行によっては、円ではなく外国の通貨に替えて持っていることができる.いわゆる外貨預金である.国によって預金の利率が違う.よく宣伝していたのが南アフリカで、その頃15%くらいではなかったか.15%も利息がついたらあっという間にひと財産できそうだが、通貨レートが安定せず、初心者にはリスクが高過ぎる.オーストラリアドル(AU$)の利率は4%、アメリカドルは2%くらい.AU$が狙い目だと思った.
2008年1月に口座を作成、7月までに200万円をAU$に替えて預けた.この間のレートは95~102円.
ところが、2008年9月にリーマンショックが勃発.仕事の上でも大きな影響を受けたが、レートが60円台に下落.預けた虎の子の資産が約半額になった.
驚いたが、冷静に考えると、いつまでも安いままのはずがない.時期が来たら戻すはず.今のうちに安いドルを買っておけば、得をするのではないか.
アイデアはよかったが、先立つものがない.数年前に奨学金を返し終わり、ようやく貯金ができはじめたところ.外貨を買うということは、5年10年ほっておいても構わない余剰金でやらなければ失敗する.生活費をつぎ込むわけにはいかない.
結局、コツコツお金を貯めて、そのうちの一部でドルを買う、ということを続けるしかなかった.幸か不幸か、持ち直すのにはかなり時間がかかった.2008年10月は66円.2009年1月は59円.2010年3月は80円.2011年8月、82円.80円台の前半が数年続いた.
2014年9月、98円になる.ここだと思い、全額を円に戻した.
60円台だった時にまとまった額がつぎ込めれば、かなりの利益が出ただろうが、ある程度の額を入れられるようになったのは80円台になってから.つぎ込んだ額の合計を考えれば、大騒ぎするほどの差益が出たわけではない.とはいえ、自分にとってはそれなりの額ではあったが.
利益のうち、半分近くは実は利息によるものだった.ドル自体も8年間でそれなりに増えたのだ.