Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

ゼッテリア一号店誕生

9月20日、ゼッテリア田町芝浦店が、ロッテリアから名称変更しリニューアルオープンしたとの報が流れた.

知らなかったが、ロッテリアは今年の4月、ゼンショー(「すき家」「はま寿司」等を経営)に買収されていた.ロッテのカフェテリアがロッテリアだから、なるほどゼッテリアになるわけか.

ニュースによると、ゼンショーのカフェテリアだからゼッテリアなのではなく、人気メニュー「絶品バーガー」の「ゼ」なのだそうだ.また、ゼッテリアは新しい形態の店であり、他のロッテリアの店舗の名称変更は今のところ考えていないとのこと.

自分が多少ハンバーガーショップに詳しかった1990年代、ロッテリアの店舗数は全国に700余りであった.今はわずかに300店ほど.そういえばめっきり見かけなくなった.たまに見かけても、コーヒーが高いから入りたくない.あの値段を払うならドトールへ行く.

マクドナルドが目標で、やっていることはマクドナルドの追随ばかりだった.そもそもバーガーやポテトのメニューがマクドナルドに合わせている.マックシェイクに対してはロッテシェーキ.そこまで真似するなら同じ名前にしてくれればいいのに、無駄に混乱する.マクドナルドがハンバーガー、ポテト、ドリンクのセットで390円という「サンキューセット」を販売すると、ロッテリアは同じ内容で380円の「サンパチセット」を販売した*1

アルバイトに階級を設け、それによってユニフォームや帽子の色を変え、ランクが上がることに時給が上がること以上の憧れや目的意識を持たせるやり方は、マクドナルドの流儀を取り入れたもの.マクドナルドはクルーと呼び、ロッテリアはメイトと呼ぶ.さらに、社員と同等の責任を負わせると同時にやりがいを植え付け、社員と同じ仕事を安い給料でこき使うサブマネージャー制度も、マクドナルドのスウィングマネージャー制度を参考にしたもの.

ファーストフード業界でマクドナルドに次ぐ業界二位だとずっと言っていたが、モスバーガーに抜かれると、モスは(注文を受けてから作り始めるから)ファーストフードではないと言い出した.ただし、日本流通新聞などでは「ファーストフード」には回転寿司や立ち食い蕎麦なども含めており、ロッテリアはかろうじて10位以内に入っている状況だったと記憶する.

以上、少々キツイ書き方をしたが、私はハンバーガーの中ではロッテリアのメニューが一番おいしいと思っていた.そこはやはり食品会社が親会社にいる強みではないかと.当時のマクドナルドは、季節メニューを除くと、ハンバーガー、チーズバーガー、ビッグマックフィレオフィッシュ.パテはフィレオフィッシュのみが違い、あとは同じ.だからオペレーションが効率化しやすく、素早く出来立てを提供できる.同時に、メニューの変化に乏しく、全部同じような味に感じられてしまう.

一方ロッテリアは、ロッテリアバーガー、チーズバーガー、ダブルバーガーのほか、海老バーガー、カツレツバーガー、リブサンドと種類は豊富.出来立てを食べる限りは、味もよかった.特に海老バーガーは、フィレオフィッシュとは比較にならないほどおいしかった.ただしメニューが豊富ということは、作るのも大変ということ.結果、混雑している時は提供までに恐ろしく時間がかかり、出来立てではないものが出て来くることも少なくなかった.そのため待つのを覚悟でわざとストッカーにないメニューを注文することもあった.

そんな時代から30年.マクドナルドもメニューが増え、作り置きを提供するのではなく、注文を受けてから作るスタイルに変っている.今は味はバーガーキングが一番おいしいと思うが、気軽に買える価格ではなくなってしまった.


*1:その後マクドナルドが360円に値下げした「サブロクセット」を販売すると、価格で対抗できず、380円を継続.最終的に売上げに大きく差をつけられることになった.