Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

WBC決勝(対アメリカ 3x-2で勝利)

試合は22日.世紀の一戦に酔い、その後はロスが続いて、気づいたら日米ともにシーズンが開幕していた.

日本の先発は今永.今永の投球を見るのは初めてだが、威力のある球をズバズバ投げ込んでいた.これまでも中継ぎでいい仕事をしていたが、こんなパワーピッチャーだったのか.

2回表、ターナーにホームランを打たれて先制されるが、その裏、先頭の村上が初球を捉えてホームラン.これで同点.さらに岡本、源田がヒットを打ち、中村が四球を選んで満塁.ヌートバーはゴロを転がし、ヒットにはならなかったが二点目をあげる.

4回には岡本のホームランで三点目.

投手は3回から戸郷、5回から高橋宏、6回は伊藤、7回は大勢とつなぎ、追加点を許さない.そして8回にダルビッシュ登場.9回は大谷.ダルは一点を取られたが、大谷はトラウトを三振に取り、ゲームセット.

試合経過だけを追いかければ、2回裏に逆転してからはリードしたまま試合を終わったわけだが、村上・岡本の一発や、ダル・大谷の登板、そして最後のトラウトとの勝負など、ドラマが満載.作り話ならここまで出来すぎた展開にはしないだろう.

日本野球が勝ったと大騒ぎしているが、日本のチームが勝ったのは事実だが、いわゆるスモールベースボールを駆使して勝ったわけではない.送りバントはあったし、盗塁も果敢に仕掛けたが、投手はみな勢いのある球を投げ、パワーで上回った.体格も含めて、日本人が外国人選手に引けを取らなくなってきたということではないか.

MVPは大谷.普段は明るく、溌溂としたプレーをするが、今大会は、試合中は鬼のような形相で、勝ちたい、勝つんだという気持ちを体中から発散させていた.大谷は、こういう試合がしたかったんだろうな、と思った.世界一を目指して、それがかなうかも知れないチームメイトとプレーすること.

準々決勝以降の大谷は、自分が大きいのを打つより、とにかく塁に出ることを考えていたように思う.自分が塁に出れば、うしろの打者が返してくれる.準々決勝でのバント、準決勝の9回の二塁打もそう.そして実際、あとの打者が返してホームを踏むことができた.大谷の打者として今大会の通算成績は、23打数10安打、.435、10四球、出塁率.606、8打点、9得点.打点より得点が高い.自分がいくら塁に出ても残塁ばかりだと空しいけれど、帰って来れるというのは嬉しいだろうなあ.

ダルも大谷も、所属チームとの契約の問題で、準決勝以降は投げられないと聞いていた.しかし大谷は所属チームに本人が必死で頼み込み、直前に許可してもらったそうだ.それほど勝ちたかったのだろう.