Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

第19回アジア競技大会 卓球(2023-10-04)

中国・杭州で行なわれている第19回アジア競技大会は10月2日に終了した.

10月1日は早田ひなのシングル準決勝.相手は世界ランキング4位の王芸迪.試合開始は15時.テレビ中継はない.テレビ東京のライブスコアというサイトではスコアだけが書き込まれる.ここを開いて定期的にリフレッシュし、結果を気にしていた.相手が相手だから厳しいと思っていたが、ゲームを取られたり取ったり、シーソーゲームを続けている.最終ゲームに持ち込み、ここでもジュース.そこから更新に間が空いた.そんなに長くラリーを続けているのかとドキドキして経緯を見守ったが、早田の勝利.これはすごい.中国の一角を崩した.

夜、録画中継があったので最初から見る.一進一退の攻防、早田もすごいが、相手もすごい.早田は、王芸迪とは今年の世界選手権でもぶつかり、やはりフルゲームを戦った末の勝利だったとか.好敵手なのだ.中国選手には珍しく、王芸迪は割と感情を表に出す.4、5ゲーム目を取られて王手をかけられ、6ゲーム目も1ポイントビハインドの局面でさらにもう1ポイントを挙げられ、2ポイント差をつけられた時があった.この時、王は「いける」と思ったのではないか.が、早田は必死で粘り、ジュースに持ち込んで勝利.最終ゲームもジュースになったが決めた.

決勝は同じ日の夜.ここへ来ての一日二試合はキツイだろう.相手も条件は同じと言いたいが、孫穎莎は韓国のシン・ユビン(申裕斌)をストレートでくだして勝っている.フルセット戦った早田は、そもそも準決勝が終わってから決勝までの時間が短い.

案の定、1ゲーム目はいいところがなく取られた.もともと力の差はある.今の孫穎莎にシングルで勝てる選手はいない.そう思って席を立ち風呂の掃除を始めた.戻ってみたら2ゲーム目は早田がいきなり5ポイント連取している.これはと思って改めて観戦したが、徐々に押され、2ゲーム目も失う.

自分が卓球を見るようになった時は、丁寧が絶対王者だった.長い手足でどこに打っても拾われる、ドライブの威力は強烈.小柄な選手は勝てないと思わされた.そういう意味では早田のような体格が日本人としては理想なのだと思う.が、その後、日本の伊藤美誠や中国の孫穎莎のような、小柄な選手が台頭する.あんな身体でと思うが、スピードはあるし、打球は強烈.

孫はたまに悔しそうな顔をするが、笑わないし、得意がったりもしない.ポーカーフェースで何を考えているかわからない.そういう点も不気味だ.

3ゲーム目を取って一矢報いたが、そこまで.中国の壁は厚かった.とはいえ銀メダルは立派だ.

10月2日は木原・張本の準決勝.今回の相手は韓国で、それに勝つと次の相手は恐らくインド.もう中国勢はいないから金メダルのチャンスがある.

そう思って見ていたが、チョン・ジヒ(田志希)、シン・ユビンのペアに1ゲーム取るのがやっと.1-4で敗れた.ダブルスの世界ランキングではこのチョン・ジヒ&シン・ユビンのペアが1位なのだそうである.それは知らなかった.個人ランクではチョン・ジヒが33位、シン・ユビンは8位.強い人なのだ.ジヒは30歳、ユビンは19歳だが、童顔なので中学生の張本より年下に見える.

決勝の相手はインドでは、と思ったのは、陳夢・王芸迪の中国人ペアに勝ったからだが、北朝鮮に負けた.決勝は韓国vs北朝鮮となり、ジヒ・ユビンが優勝.

結局、日本は団体戦およびシングルで銀、ダブルスで銅という結果となった.世界トップレベルの実力はあるが、正真正銘のトップには厚い壁があるのもまた事実.テレビ局は「来年のオリンピックでは必ず金を」などと簡単に言わないでほしい.