セ・リーグは10月5日に全日程を終了した.これによって個人タイトルが決定した.3位になった横浜ベイスターズの選手が、結構タイトル争いに絡んでいたなあと思って確認したところ、なんと12タイトル中6つを獲得していた.しかもタイトルホルダーは4人.優勝したチームの選手がタイトルを分け合うのは時に見る風景だ。実際タイガースの選手も5人で5つのタイトルを獲っている.しかし優勝には縁がなかったチームでこれだけタイトルを獲るのは、珍しいのではないか.2位のカープもかろうじて1タイトル獲得している.4位以下のチームはタイトルなし.
打者
タイトル | 名前 | チーム |
首位打者 | 宮崎敏郎 | ベイスターズ |
最多安打 | 牧秀悟 | ベイスターズ |
同上 | 中野拓夢 | タイガース |
最多本塁打 | 岡本和真 | ジャイアンツ |
最多打点 | 牧秀悟 | ベイスターズ |
最多盗塁 | 近本光司 | タイガース |
最高出塁率 | 大山悠輔 | タイガース |
投手
タイトル | 名前 | チーム |
最多勝利 | 東克樹 | ベイスターズ |
最優秀防御率 | 村上頌樹 | タイガース |
最多奪三振 | 今永昇太 | ベイスターズ |
勝率一位 | 東克樹 | ベイスターズ |
最多セーブ | 岩崎優 | タイガース |
最優秀中継ぎ | 島内颯太郎 | カープ |
2022年度のセは、3位だったタイガースが5タイトルを獲得.青柳が防御率・勝率・最多勝の三冠、あとは盗塁の近本、中継ぎの湯浅の三人.優勝したスワローズは村上が一人で首位打者・本塁打・打点・出塁率の4タイトルを獲得.2位のベイスターズは佐野の最多安打のみ.このあたりは今年と同傾向だ.4位のジャイアンツは1タイトル、意外にも最下位のドラゴンズからは三人が3タイトルを獲得している.
パは、優勝したバファローズが山本一人で防御率・勝率・最多勝・奪三振の四冠獲得、あとは吉田が最高出塁率でチーム5タイトル.3位のライオンズは山川が本塁打・打点の二冠、また中継ぎを平良海馬、水上由伸が同数で分け合い、チーム四冠.4位のイーグルスは二人で2タイトル、5位のマリーンズと最下位のファイターズも1タイトルずつ獲得したが、2位のホークスは誰もタイトルが獲れず.
2021年度のセは、優勝したスワローズは二人2タイトル、2位のタイガースは四人5タイトル、3位のジャイアンツは岡本が二冠、4位のカープは二人で3タイトル、5位のドラゴンズは二人で2タイトル、最下位のベイスターズはタイトルなし.
パは優勝したバファローズが7冠(山本が四冠、吉田が首位打者と出塁率の二冠、杉本が本塁打).2位マリーンズが三人四冠.3位のイーグルスも1タイトル、5位のファイターズは2タイトル、最下位のライオンズも1タイトル獲得したが、ホークスはタイトルが獲れず.
こうして見てみると、個人タイトルの獲得とチームの成績は、関係あることもあるが、関係ないこともある、「こういう選手がいるのに、なんで順位が!」とカリカリくるのではなく、単純に、タイトルが獲れてよかったね、と考えるのがいいようだ.
パリーグのチームの中では選手の質量ともにソフトバンクホークスが随一のように感じていたが、タイトルには縁がなかった.今年はさすがに近藤と柳田がなんとかするだろう.
それにしても、いまだに得点王が公式タイトルになっていないのは解せない.打点と得点はチームにとっては同じ価値があるはずだ.投手のタイトルは先発に偏っている.リリーフ投手が狙えるのは中継ぎかセーブだけ.防御率も奪三振も縁がない.このあたり、何かもう少し評価基準を作ることはできないものか.