Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

季節の先取り

12月24日の午後、人と会う予定があった.ちょうど24日だから、何かクリスマス的なものでもプレゼントしようかと、行く途中でダイソーへ立ち寄ったところ、お正月用品一色だった.クリスマス関連品などどこにもない.どこかにはあったのかも知れないが、少なくとも、目立つところにはなかった.今日まではクリスマスだろう.仕方がないので松飾りを買った.

訪問先の最寄り駅に着き、駅前のデパートに入ったら、ここでもやはりお正月用品一色だった.とても不思議だ.今日の午後、あるいは夜にクリスマスパーティーをする家は多いだろう.そのための飾りつけやプレゼントは、今日が一番売れるのではないか.それなのに目立つところになくてよいのか.飾りつけは何日も前からするものだし、プレゼントも前もって用意しておくもの、と言われたら返す言葉はないが.

東急ストアに入ったら、店の中ではチキンが山のように置いてあった.が、店頭は松飾りや、お供え餅や、祝い箸など、正月用品のみ.店頭どころか、ケーキやチキンなどは今日に限っては道路で売ってもよいくらいだ.

以前、日本で暮らすさるアメリカ人から、日本はクリスマスは24日までで、25日になったらどこもクリスマスイベントをやらないのはおかしい! クリスマスは25日が本番なのに! と不満を聞かされたことがある.日本人の感覚では、最も重要なのは24日の夜.25日にはもうクリスマス気分は抜けている.アメリカでは25日が本番なのか、と興味深く思ったことがあるが、最近の日本は、24日ももうクリスマスは終わっているのか.

月刊誌はだいたい一ヵ月早く発売される.11月に発売されるのは12月号、という具合に.季節の先取りを強調するためらしい.阿刀田高の短編だったと思うが、この「先取り」競争が過熱する話があった.各出版社は競い合って二ヵ月早く、三ヵ月早く、半年……とどんどん先行発行するようになり、真冬に夏の特集を組むなど、季節感も逆転してしまう.そんな中、唯一その月に当月号を発行するまともな出版社があると思ってよく見たら、一年先の号だった……

その後、セブンイレブンへ行ったら、店員さんがサンタコスしてシャンメリー売ってた。そうでなくちゃ。