目が覚めた時は厭ではなかった.こんな気分は久しぶりだ.
ここ数ヵ月、朝目が覚めると、起きて仕事をするのがイヤでイヤでたまらなかった.目はそれなりに早く覚めるが、起きるのがイヤで起きられない.時間までグズグズし、時間が過ぎてもグズグズし、さすがにまずい、と思ってようやく起きる.そして自己嫌悪に陥る.こうしたことを繰り返していた.自宅勤務だから、着替える必要もなく、机に向かえば即勤務開始.
夜寝るのもイヤだった.寝たら起きなければならず、起きたら仕事をしなければいけないから.寝なくても、時刻が来たら仕事をしなければいけないが、寝たら最後だと思うと、寝るのが怖かった.
週末は起きるのはそこまでイヤではないが、少しでも仕事を進めておけば、翌週は楽な気分で仕事ができる、という思いと、休日くらい仕事のことは考えず、気分転換をしないともたない、という思いが一日中葛藤する.結果、仕事も進まなければ、仕事を離れての気分転換もできず、最悪の気分で週明けを迎える.
いつからそんな生活を続けていたのだろう.ここ1~2ヵ月、イヤ半年、イヤ一年前? もしかしたら自宅勤務が始まった一年半前からずっとそんな毎日だったのかも知れない.
今朝は厭な気分ではなかった.もうこれからは、起きるのがイヤになることはないのだ.