Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

安孫子素雄(藤子不二雄A)逝去

2022年4月7日、A先生が亡くなられた.88歳.

子供の頃は藤子不二雄の漫画作品に囲まれて育った.藤子不二雄さえいてくれれば他に何もいらないと思ったこともあるほど.コンビを解消するまで、世の中のほとんどの人と同様、一部の作品を除いてほとんど別々に執筆していたとは露知らず、知ってからも、全部同じ絵に見えるけど、違うのか? と信じられなかった.が、「プロゴルファー猿」や「魔太郎がくる!」がA先生の作品だと知って、なるほど、これはSFではない……としみじみ思ったものだ.

藤子不二雄の作品で、ベスト3は「フータくん」「オバケのQ太郎」「怪物くん」だと思っている.「パーマン」も好きだったが、これは次点.フータくんのいつも身につけているバックパックが好きだった.怪物くんの変身能力はうらやましかった.三匹の手下がいるにもうらやましいといえばうらやましいが、この三匹はすごい能力を持っているくせに今ひとつ知恵が回らなくてトラブルばかり引き起こしているから、こんな手下はいらない、と思ったりもした.「オバケのQ太郎」の底に流れるヒューマニズムは圧倒的.

こうしてみると、自分はA先生の作風が合っていたのだなあ、と思う.もっとも、「魔太郎がくる!」や「ブラック商会変奇郎」は好きではないが.

コンビ解消後も、尊敬する漫画家、とか、目標とする漫画家、と訊かれるたびに「藤子・F・不二雄」と答えていたのが印象的だった.藤本先生が亡くなられてから26年.F先生が待ち切れなくてA先生を呼びつけたのだろう.

いつかまた二人の合作作品を見せてください.