Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

名球会の入会条件

古田敦也が、大谷翔平の日米通算成績が80勝977安打であることに触れ、100勝1000安打を達成したら名球会入りを検討してもいいのではないか、と発言したそうだ.名球会入りの条件とされる、打者なら2000安打、投手なら200勝または250セーブという数字は満たしていないが、上原浩治(134勝128セーブ104ホールド)や藤川球児(61勝245セーブ164ホールド)が理事会の推薦を得て特別枠で入会した時と同じように考えたいということだろう.

名球会についてはいろいろな批判がある.ひとつは、2000安打はともかく、現代の日本のプロ野球では200勝は到底不可能な数字になっていること.もうひとつは、安打数や勝利数以外の評価点がないこと.だから415盗塁の大石大二郎(1824安打)は名球会入りしていない.471本塁打中村剛也(1771安打)も名球会入りは無理だろう.これに対して、当初は200勝のみだった投手は、のちに250セーブという基準が増えた.これによって佐々木主浩岩瀬仁紀高津臣吾らが入会した.が、それでも漏れる選手が出る.それを救うために「特別枠」も用意した.

投手の場合、先発・中継ぎ・抑えと役割が分かれ、評価の仕方も変わる.そして、長い選手生活の間に「異動」することがある.そうすると通算成績が積み上がらない.そのため上原や藤川のような選手が出てしまう.もっと評価基準を細分化する方法もあるが、自分は、名球会のいいところは基準が不完全で不平等なところはあっても、とにかくシンプルで明確だったことがアピールしたと考えている.特別枠のような曖昧なことはしない方がいいと思うのだ.

そこで一番いいのはポイント制ではないかと思っている.200勝と250セーブが同じ価値があると認めたわけだから、換算レートは、1セーブ=0.8勝だ(もっとも、このレートは異常にセーブ高だ.1セーブ=0.4勝くらいではないかと思うが).1勝は1ポイント、1セーブは0.8ポイントで換算し、合計200ポイント以上で名球会とすればいい.そうすれば、上原は236.4ポイント、藤川は257ポイントとなり、名球会入りの条件を満たす.特別枠は不要だ.

投打二刀流の選手も、同じようにレートを決めてポイント制にする.200勝と2000安打を同価値に見ているわけだから、1勝=10安打でシンプル.日本では投手から打者へ転向する選手がたまにいる.たいていは投手として通用しないためで、通算成績は考慮するほどのものではないが、関根潤三は65勝1137安打.投打ともに一流の実績を残した.ただしポイント合算すれば178.7ポイントで名球会入りとはならない.

この投打の合算を認めると、松岡弘が191勝158安打、206.8ポイントで名球会入りを満たしてしまう.それでよい、新たに名球会入りを認めてやればいいと思うが、反対する会員も少なくない気がする.

大谷翔平自身は名球会にさしたる興味は抱いていないだろう.それに、そんな姑息な手を使わなくても、来期からの10年契約が終わる頃には、200勝も2000安打も、恐らく達成しているだろう.