Adminではないけれど [隠居生活編]

主に無職の身辺雑記、たまに若い頃の自慢話。

早田ひながシングルス銅メダル

2日、女子卓球の準決勝があり、早田ひなが孫穎莎に挑んだが、ゲームカウント0-4で負けた.孫に勝てるとは思っていなかったが、1ゲームも取れなかったのは驚いた.前日の平野と比較しても、あまり粘りがなく、精彩を欠いていたように見えた.その後のインタビューで利き腕である左手を痛めていたことがわかった.テーピングをしていたのは気付いていたが、かなり酷いけがのようで、出場を辞退することも考えたという.この日のために三年間頑張って来たのだからと強行出場.が、100%でも勝つのが難しい相手にけがをした状態では歯が立たなかった、ということらしい.

もうひとつの準決勝は陳夢対シン・ユビンも4-0で陳夢の勝利.これで決勝は三年前と同じ陳夢 vs 孫穎莎となった.

3日は三位決定戦.相手のシン・ユビンは平野が敵わなかった強敵.その上手負いとあって、心配したが、第1ゲームを取られた後、第2ゲームはジュースのあとラリーを制して早田が取る.その後は徐々に早田のフォアが決まり出す.第5ゲームを取り返されたものの、終始早田がリードする展開で第6ゲームを制し、4-2で早田が勝利.銅メダルに輝いた.お見事.

勝利が確定した瞬間、早田は崩れるようにその場に座り込み、泣き出した.さっきまで真剣に球を、相手を見つめていたのに、こんなに一瞬で感情を崩壊させるとは.よほど気持ちを張り詰めていたのだろう.

インタビューではケガの状態がよくなかったことが語られた.「試合に入る5分前までは、自分が100%できるとしたら20%、30%出して、どう戦うかという感じだった。直前に痛み止めを打ってもらって、これで100%で戦えると思った」「まさかこんなタイミングで神様に意地悪されると思わなかった」など.

早田にとっては、いかに体調を整えるかが最大の関心事になっていたのだろう.それは伝わったが、相手選手のことに一言も触れないのはいくらなんでも失礼ではなかったか.

まだ団体戦もあるのに、ケガのことを正直に言ってしまってよいのか.五輪終了後に、実は、というのならわかるが、エースの早田が不調だとわかれば、対戦相手はそれを踏まえた上で作戦を練って来るだろう.チームにとって不利になることはあっても得することはないと思うのだが.

コロナに感染したとか、乗っていたバスが交通事故を起こしたとかであれば別だが、試合中に腕を痛めたというのであれば、それは、少なからず自身が招いたことだ.それを神様に意地悪された、というのはあまりに傲慢ではないのか.

そもそも、卓球というのはケガをしないスポーツだと思っていた.いったい何が起きたのだろう.あの軽いラケットを振って、軽い球を打っただけで腕を痛めた、それだけ強く強く振ったということなのだろうか.だとしたら、早田は異次元の強打を打ち続けたことになるが.インタビューアーもケガで納得していないで、そこはもう少し突っ込んでもよいのではないか.

偉業は素直に称えたいが、いろいろと「はて?」の残る一戦だった.